整備工場の売却相場はいくら?価格が決まる5つの要素
最も多くいただく質問が「うちの工場はいくらで売れるのか」です。個別の事情で幅は出ますが、価格が何で決まるかを知れば、おおよその見当はつけられます。
基本の考え方
中小企業のM&Aでは、次の考え方が広く使われます。
評価の基本式時価純資産 + 営業利益(実態ベース)× 一定年数
この「一定年数」は業種や事業の安定性によって変わり、おおむね2〜5年が目安とされます。
この「一定年数」は業種や事業の安定性によって変わり、おおむね2〜5年が目安とされます。
「実態ベースの営業利益」とは
中小の整備工場では、節税のために利益が圧縮されていることが多くあります。買い手はこれを実態に引き直して評価します。
- 過大な役員報酬を適正水準に戻す
- 事業に関係しない保険料・車両費・交際費を除く
- 家族従業員の給与を実態に合わせる
この調整で、決算書上は赤字でも実態としては黒字、というケースは珍しくありません。
価格を動かす5つの要素
1. 認証・指定工場の資格
指定工場(民間車検場)は、新規取得に設備・人員・審査の期間が必要です。既存の資格は「時間を買う」価値として評価されます。特定整備の認証も同様です。
2. 整備士の在籍状況
有資格者が何名いるか、年齢構成はどうか。採用難のなか、ここは最も評価されやすい要素です。逆に社長ひとりで整備している工場は、評価が伸びにくくなります。
3. 入庫台数と継続率
車検の年間入庫台数、次回車検の継続率。将来の売上の裏付けとして重視されます。顧客管理がシステム化されていて数字を示せると、評価は上がります。
4. 立地と施設
工場面積、リフト基数、敷地の広さ、幹線道路からのアクセス。買い手の既存拠点との距離も判断材料になります。
5. 不動産の扱い
土地・建物が自社所有か、賃借か、社長個人の所有か。所有形態によって、譲渡対価の構成そのものが変わります。
自分で概算するには
- 直近3期の決算書から、実態ベースの営業利益を算出する
- 時価純資産を把握する(設備・不動産の含み損益を反映)
- 「営業利益 × 3年」を目安に加算する
- 認証・整備士・継続率などの要素で上下を見込む
あくまで目安です。実際の価格は買い手との相性で大きく変わります。より精度の高い試算は無料でお引き受けしていますので、決算書をお手元にご相談ください。